Feelings of Material

素材へのこだわり

こだわりのアルミ材料

「超軽量」「超強力」は材質の違いから!

アルミ三脚の故障の現状

こんな経験はありませんか?

溶接製アルミ三脚の故障の実態を見ると、ほとんどが溶接部付近からひび割れするケースです。
これは溶接熱の影響によるものです。

アルミ合金の中には溶接に適さないものがあり、その材料を溶接した場合、溶接部付近が硬度低下を起こし、ひび割れの原因につながります。
このような材料では大きな事故につながりかねません。

写真のように、小さなひび割れから始まり、気付かずに使い続け、最終的にポキッと折れてしまう事例が多くあります。

材料の選択によって、故障を最小限に食い止めることができます!

アルミ材料の選択の重要性

一口にアルミと言っても

アルミは見ただけでは分かりませんが、多くの種類があります。
純アルミニウムは強度が低く、アルミ製品のほとんどはアルミニウムに銅やマグネシウム、亜鉛など、他の元素を加えたアルミニウム合金でできています。加える元素の種類により加工性や溶接性、強度に違いがあり、用途に合わせて最適なアルミニウム合金が使用されています。

「故障を減らし事故を最小限に抑えるために、強く」
「毎日の重労働を軽減するために、軽く」

材料の選択は重要で、一番難しい課題でした。
既存の材料で脚立に適したものは、加工しやすい反面、強度不足ですぐ壊れる心配がありました。強度を上げるためにパイプの厚みを厚くしたり二重にすれば重くなってしまうため、納得のいく製品はできませんでした。

軽さと強度を併せ持った三脚脚立を作るためには、強度が最も高く、溶接にも適するアルミ合金(A7000系)を使った特別な材料を手に入れる必要がありました。
しかし、その材料の開発はとても困難で、製品として提供できるようになるまでに、およそ10年かかりました。

Characteristics of Aluminum material

こだわりのアルミ材料の特長

市販のアルミ材料と当社のだわりのアルミ材料の比較

アルミニウム合金は、添加元素の種類によって下記の表のように、純アルミニウム(1000系)、アルミニウム合金(2000系~7000系)、その他の合金(8000系)に分類されます。その分類ごと性質が異なり、さらにその分類の中でも、添加元素の添加量によって少しずつ特徴が違います。


主な特徴
種類 特長
純アルミニウム(1000系アルミニウム) 純度99%以上のアルミニウム。熱伝導性、加工性、耐食性に優れるが、強度が弱い。
主な用途は1円玉や電線など。

2000系アルミニウム合金 主にCu(銅)を添加し、鋼材に匹敵する強度を持つ。耐食性、溶接性に劣る。
代表的な物にジュラルミン(A2017)がある。
3000系アルミニウム合金 主にMn(マンガン)を添加し1000系の加工性、耐食性を損なうことなく強度が少し増強されている。
用途は
アルミ缶・電球口金など。
4000系アルミニウム合金 主にSi(シリコン)を添加し、耐熱性、耐摩耗性に優れている。膨張性も少ない事から鍛造ピストン材料等に使用される。
5000系アルミニウム合金 主にMg(マグネシウム)を添加し、耐食性と強度が向上している。Mgの含有量により特性が様々で、幅広い用途に使用される。溶接性も良く、船舶や車両などに使用される。
6000系アルミニウム合金 主にMg(マグネシウム)とSi(シリコン)を添加し、耐食性と強度に優れている。押出形成性は良いが、溶接により強度が低下する。
用途は建築用材(アルミサッシ)など。
7000系アルミニウム合金 主にZn(亜鉛)とMg(マグネシウム)を添加し、アルミニウム合金の中で最も強度が高い。溶接構造用とされるものは溶接性に非常に優れている。代表的な物に超々ジュラルミン(A7075)がある。航空機材や金属バットなど、軽量かつ強度が求められる用途によく使われている。
その他の合金(8000系合金) 高強度用の合金に対してさらにLi(リチウム)を添加して、ヤング率の向上や密度の低減などをした材料。
ナガノの材料と一般的な材料の違い
ナガノ製品 7000系

7000系アルミ合金は強度が高く航空機やバイクフレームなどに使用されています。
溶接に適したアルミ材で、溶接の熱により低下した硬度がほぼ元の硬度まで回復するため、ひび割れを最小限に抑えた長持ちする製品が出来上がります。
7000系の薄肉パイプは製造にハイレベルな技術を要するため難しく、希少価値の高い入手困難なアルミ材です。

当社では7000系にこだわり、特別オーダーのアルミ材で耐久性のある製品を提供しております。

一般製品 6000系

アルミの6000系はアルミサッシや家電製品などの生活用品に幅広く使われています。加工のしやすさから一般的に最も普及している材料でアルミ三脚やリヤカーにも使われていますが、溶接構造には適さず、溶接すると溶接付近の硬度が60%程度まで低下してしまいます。
これが溶接付近のひび割れの原因となり修理や買い替えが多くなります。

溶接部の硬度比較
溶接部の引張強さ・耐力・伸びの比較
強度テスト
  • 外形16mm A:ナガノ製品(7000系) B:一般製品(6000系)

A:肉厚1.4ミリ
B:肉厚2.0ミリ

パイプを差し込み矢印方向に同時に開く

A:変化なし
B:溶接部分で折れた

強度テストから分かるように、6000系など硬度が回復しないものは、肉厚にしても力を加えると折れてしまい、長く使う道具として必要な強度を出すことができません。
7000系アルミ材は、軽さと強度を併せ持つ製品の製造には欠かせない材料といえます。

当社は、大手メーカーとの共同開発により7000系薄肉アルミパイプの製造に成功し、薄肉であっても、溶接専用材のため耐久性が非常に優れているアルミ材を使用しています。

Expensive reasons

ナガノ製品は値段が高い。それにはワケがあります!

当社の製品は、とても希少価値の高い独自のアルミ材を使用しています。特殊なアルミ材のため、一般的な材料に比べ、材料の製造だけでも数倍の時間がかかります。加工時にも細心の注意が必要となり、1つ1つ職人が手づくりしています。そのため、大量生産は出来ず、どうしても価格は高くなってしまいます。
しかし実際にお使いいただくと、きっとその軽さ・強さ・使い易さに驚かれるはずです!

「こだわりのある本当に良い物を長く使っていただきたい!」それがナガノの願いです!

アルミの材料の選択から始まり、使い易さを追求した設計、多くのこだわりを取り入れた当社自慢のアルミ製品を是非一度お使いいただき、本物の良さを確かめてみてください。きっと作業のストレスを軽減し、欠かせない道具の1つになると思います。

株式会社ナガノが自信を持ってお薦めします!

強い・軽い・使い易いアルミ製品の事なら、お気軽にお問い合わせください!
〒421-0511 静岡県牧之原市片浜1191番地

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(株)ナガノ 2024年総合カタログ

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